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継続は力なり

2014/11/02
当院は今月で開業12年目を迎えます。
開業当初より一貫して「予防獣医学」の重要性を飼い主さんへ啓蒙してきました。地域柄あまり予防という概念がなく、病気になって病院へ行くということがあたりまえでした。したがって、多くの人が犬の寿命は7~8歳でフィラリアで死んでいくというものでした。しかし、啓蒙の効果もあり病院へ来院していただく飼い主さんの多くがワクチンやフィラリア予防などに取り組んでいただけるようになりました。
当院は大動物(牛や豚などの家畜)の診療も行っています。「予防獣医学」の結果が本当に見えているのが大動物の領域です。多頭飼育が多い家畜ですので、予防への先行投資は一時的に経営に大きな負担を与えます。「治療主体から予防」への1~2年の移行期は治療費と予防経費が2重にかかるため、移行前には畜主さんと十分話し合い信頼関係を築くことが最も重要になってきます。予防主体に変換した農家さんの経営は格段に向上します。ただ、予防により病気が圧倒的に減りますので、病気を追いかけるスタイルの獣医さんより収入が減ります。これが”難点”です。
ペットも家畜も病気にならずに予防にお金をかけるという考え方を今後も粘り強く啓蒙し続けていきたいともいます。