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湿潤療法

2014/04/09
開業して間もなくから「湿潤療法」を実施しています。
これは切り傷ややけどなどの皮膚の損傷に対しての治療法です。過去には(今もある意味主流となっているのかも?)病変にガーゼをあてたり、乾燥させてかさぶたを作って治療されていました。「かさぶたができると治った」と言うことになっていました。
「湿潤療法」は患部をウエットな状態で保ち治癒させていく方法で、「ラップ療法」と呼ばれることもあります。けがをすると傷口から浸出液がでてジクジクしますが、あの浸出液の中に組織治癒に重要な因子が含まれているのです。ですから、ラップや専用の医療用資材で被いその浸出液をとどまらせることで組織の再生を促します。治癒すると傷も残りにくく美容的にも満足される結果が得られます。
現在、当院に交通事故で後ろ足の甲の皮膚がほとんど欠損し、神経や骨が露出した猫が入院していますが、2週間くらいたちましたが半分程度の皮膚再生が完了し非常に良好に推移しています。神経や骨もずいぶん再生組織で被われてきました。時間のある時に画像をアップします。